紙の博物館

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紙の博物館紙の博物館

紙の製造工程や歴史、種類や用途、紙を使って作られた美術・工芸品をはじめ、世界最初の抄紙機の模型、紙以前の書写材料、手すき和紙の資料といった展示を行っています。また、紙を用いたさまざまな講習会や実演会、紙すき教室などの紙の創作活動を通して、体験の場を提供しています。紙に関する資料は50,000点を超え、紙に関しては世界有数の専門性を誇ります。
紙の博物館の所蔵物は、平成19年度に経済産業省の「近代化産業遺産」に認定されました。

紙の博物館

紙の博物館とは

4階建てで、2階に入り口と第1展示室、3階に第2展示室、4階に第3展示室と第4展示室で構成されています。

1階には講習会・講演会が行われる講堂、図書室のほか、京都府葛野郡梅津村(現在の京都市右京区)にあったパピールファブリックの門扉や高札、中井商店の看板などが展示されている記念碑コーナーがあります。

紙の博物館では、日本の伝統的な「和紙」、近代日本の経済発展を支えた「洋紙」の両面から、紙の歴史・文化・産業を紹介しています。40,000点の資料と15,000点の図書を保管して展示公開する、世界でも数少ない紙専門の総合博物館です。

紙の博物館は、昭和25年(1950)6月8日、「洋紙発祥の地」として知られる東京都北区王子に設立されました。王子は、明治初期に近代的な製紙工場のさきがけとなった抄紙会社(後の王子製紙王子工場)が設立された地で、”洋紙発祥の地”として知られています。

昭和24年(1949)、占領政策の過度経済力集中排除法によって、王子製紙は苫小牧製紙・十條製紙・本州製紙の3社に分割されました。これを機に、翌昭和25年(1950)王子製紙紙業史料室の資料を一般公開し、広く社会教育に貢献するために、王子工場で唯一焼け残った電気室の建物を利用して、紙の博物館の前身である「製紙記念館」が設立されました。

その後、首都高速中央環状王子線建設によって工場跡地を離れることとなり、平成10年(1998)飛鳥山公園の中に「飛鳥山3つの博物館」のひとつとしてリニューアルオープンしました。現在は、製紙関連の会社を中心に、多くの維持会員会社の協力によって運営されています。

紙の博物館

紙の博物館について

紙の博物館では、日本の伝統的な「和紙」、近代日本の経済発展を支えた「洋紙」の両面から、紙の歴史・文化・産業を紹介しています。40,000点の資料と15,000点の図書を保管して展示公開する、世界でも数少ない紙専門の総合博物館です。

紙の博物館は、昭和25年(1950)6月8日、「洋紙発祥の地」として知られる東京都北区王子に設立されました。王子は、明治初期に近代的な製紙工場のさきがけとなった抄紙会社(後の王子製紙王子工場)が設立された地で、”洋紙発祥の地”として知られています。

昭和24年(1949)、占領政策の過度経済力集中排除法によって、王子製紙は苫小牧製紙・十條製紙・本州製紙の3社に分割されました。これを機に、翌昭和25年(1950)王子製紙紙業史料室の資料を一般公開し、広く社会教育に貢献するために、王子工場で唯一焼け残った電気室の建物を利用して、紙の博物館の前身である「製紙記念館」が設立されました。

その後、首都高速中央環状王子線建設によって工場跡地を離れることとなり、平成10年(1998)飛鳥山公園の中に「飛鳥山3つの博物館」のひとつとしてリニューアルオープンしました。現在は、製紙関連の会社を中心に、多くの維持会員会社の協力によって運営されています。

理念

「紙の歴史をたどり、現在を知り、未来を考える」

紙の歴史は古く、人類の歩みに紙が果たしてきた役割は極めて大きいといえます。その紙に焦点を当て、歴史をたどり、現在を知り、未来を考える、そのために紙の博物館では紙に関する資料の収集、保存、調査、研究を行うと共に、その成果を展示公開し、様々な教育普及事業を行っています。

紙の博物館 展示室

第1展示室では「現代の製紙産業」として、紙パルプの原料や製造工程などの説明パネル、製造機械の実物および模型を展示。
第2展示室では「紙の教室」として、紙の性質を体験するコーナーや古紙のリサイクルについてなどの展示があります。
第3展示室では「紙の歴史・製紙産業の歩み」として、紙が誕生する前から紙が誕生して世界に広まり、現在に至るまでの紙そのものの歴史、および製紙産業の歴史についての展示がされています。
第4展示室では企画展示・特別展示が開催。

紙の博物館 常設展

展示室 紙と産業

日本の近代製紙産業の歴史をはじめ、紙の原料と製造工程、多様な種類・用途、製紙業界の取り組みなど、私たちが日常的に使用している洋紙について紹介しています。

展示室 紙の教室

紙の基本とリサイクルについて、小学生向けにわかりやすく紹介しています。いろいろな紙にさわったり、クイズに挑戦したり、体験的に紙を学ぶことができます。

展示室 和紙と文化

紙の誕生と伝播、和紙の歴史や製造工程、今も各地に残る和紙の産地や、多彩な種類と用途など、古くから日本文化を支えてきた和紙について紹介しています。

屋外ガーデン

博物館横の屋外ガーデンでは、紙の原料となる植物を見ることができます。

※季節によって展示植物が変わる場合があります

紙の博物館「おうちミュージアム」

「おうちミュージアム」は、「子どもたちがおうちでミュージアムを楽しめるように」との趣旨で北海道博物館が発案した企画です。この趣旨に賛同し、当館でも「おうちミュージアム」を実施します。お子さまといっしょに楽しむことができますよ。

貴重書
1.紙漉重宝記
国東治兵衛著/丹羽桃渓画/海部屋勘兵衛版/寛政10年(1798)紙漉きの技法は長い間各地で秘法として伝えられてきたが、この書は誰にでもわかりやすい図解の技法書として刊行された初めての出版物。著者である国東治兵衛は石見国遠田(現、益田市遠田町)の紙問屋で、イグサ栽培にもつくすなど産業奨励に力を尽くした人物。本書は英・仏・西・独の各国語にも翻訳されている。2.和紙景観
壽岳文章著/昭和14年(1939)限定4部題箋は新村出、台紙の紺染めは上村六郎、経師は浅田喜八郎による。昭和12年から3年間帝国学士院の推薦で高松宮家より有栖川宮記念学術奨励金を受け、全国各地の紙漉き村を歴史地理的調査旅行した際の報告書。この調査旅行は後に『紙漉村旅日記』として発表された。撮影した紙漉きの工程写真と、収集した見本紙を貼り込んで、限定4部のみを作った貴重本である。

3.古今和紙譜
関義城著/東京/昭和29年(1954) 限定100部

天平時代から昭和20年代までの手漉き紙354種を収集した見本帳。標本紙の内訳は陀羅尼一種、写経用紙26種、未加工の一般和紙252種、篠原朔太郎抄造和紙11種、加工和紙64種となっている。標本紙にはそれぞれの紙の原料と構成割合、解説を付記してある。これらの標本紙は、著者がコレクションした和紙を自ら断裁し添付したもの。刊行年代が明らかな世界最古の印刷物といわれる百万塔陀羅尼も、一行ずつ割愛して添付してある。本書の自序には、「実物見本が無ければ仏を描いて魂を入れないようなもの」と実物見本にこだわったことが記されている。

4.The History of Japan
Engelbert Kaempfer translated into English by T. Woodward/London/1728

ケンペルは 北ドイツのレムゴー出身。オランダ東インド会社医師として1690年に来日、当時の日本を見聞して資料を収集し、帰国後も日本研究を続けた。没後、収集資料や原稿の大部分が英訳され、1727年にロンドンで刊行されるが、その翌年に新しい標題紙をつけ、製茶、製紙などが付録編として加えられ、改めて刊行されたのが本書である。楮とトロロアオイの図版を載せ、海外に初めて和紙の作り方を詳しく解説した文献で、和紙以外にも、日本の歴史地理、政治、風俗習慣、地方の産業など、それまで海外に知られていなかった日本の様子を克明に記述して西洋に紹介した。

5.Old Papermaking in China and Japan
Dard Hunter 著/Chillicothe, The Mountain House Press, 1932 限定200部

著者ダード・ハンターはアメリカ・オハイオ州生まれ。欧州各地で印刷技術、紙の歴史製法を学んだ後、世界の製紙地巡礼を重ね、数々の著作を発表した。その資料をもとに、1989年、アメリカ・マサチューセッツ州に「紙の博物館(Dard Hunter Paper Museum)」を設立した。Mountain House Pressは彼のプライベートプレスで、ここで自ら紙を漉き、活字をデザインし、理想的な本づくりを目指した。この本はその内の一冊で、中国、日本の古紙を添付。紙漉き工程図、製紙原料図、繊維の顕微鏡写真などが載せてある。

手漉き紙
6.スタイン発掘の中国古代紙
敦煌にて発掘/10世紀以前

イギリスの考古学者・探検家のオーレル・スタイン(1862~1943)は、1900年から1916年にかけて3回にわたり中国西域の遺跡調査を行い、特に敦煌で多数の仏画や教典を入手するなど多くの成果を得た。この資料も敦煌の莫高窟でスタイン調査隊が発掘したもの。

7.東南アジア地図
ドイツ/15世紀

中国で生まれた紙の製法がヨーロッパに伝わったのは12世紀のスペインが最初といわれ、その後16世紀までにヨーロッパ全土に広がる。15世紀のグーテンベルクの活版印刷機の発明以後、紙の需要が急増した。この地図は、手漉き法がヨーロッパに伝わった初期の頃の紙。

8.漉模様鳥の子紙
越前(福井県)/享和年間(1801~04)以降

模様を彫った型紙を紗に張って紙料を漉き、地紙の上に漉き合わせる技法で葵の模様をつけたもの。地紙、模様とも鼠色に染めた紙料で漉かれている。この技法を福井では漉き掛けという。

9.透かし入り典具帖「鶴」
篠原朔太郎抄造/愛媛県/明治時代

篠原朔太郎(慶応元年・1865~昭和27年・1952)は、宇摩郡川之江村(現四国中央市)生まれ。幼少の頃より家業の製紙に従事し、和紙製造の技術改良につとめた。明治37年(1904)、アメリカのセントルイスで開催された万国博覧会で、篠原が出品した典具帖紙が一等金牌を獲得している。本資料のように、非常に薄い大型の典具帖紙にすかしを入れるのは、高度な技術を必要とする。

10.着色模様紙
安部榮四郎抄造/昭和41年(1966)

一番上の着色模様和紙は、昭和天皇に献上するため漉いたときのもので原料は三椏。下は植物染料を用いた各種の染紙で、原料は楮や三椏・雁皮の各種で、板干しの長判の紙である。安部栄四郎(1902~84)は昭和43年雁皮紙づくりの技術で、手漉きの分野で初めて重要無形文化財保持者(人間国宝)に指定された。

古文書・文書類
11.百万塔・陀羅尼(だらに)
神護景雲4年(770)

藤原仲麻呂の乱の平定後、天平宝字8年(764)、国家安泰を願う称徳天皇の発願で木製の三重の塔が百万基作られ、770年に法隆寺、興福寺など10大寺に奉納されたもの。 百万塔は塔身部と相輪部からできている。塔身の上部に丸穴が穿たれ、そこに陀羅尼一巻が納められた。陀羅尼は一種の呪文で4種あり、写真は自心印陀羅尼である。他に当館では根本陀羅尼を収蔵している。刊行年代の明らかな、現存する最古の印刷物の一つといわれる。

12.口宣案
天正4年(1576)

宮廷で雑事を行う下級官吏(職事)が叙位・任官などの勅命を上位の公家(上卿)に伝える文書。本来は職事のメモであったので漉き返し守が用いられた。大法師佐賢を権律師に任ずる宣旨。ごみが多く認められる漉き返し紙が用いられている。 (翻刻)「上卿 勧修寺大納言」/天正四年正月八日 宣旨/大法師佐賢/宜令任権律師、/蔵人頭左近衛権中将藤原親綱奉

13.徳川吉宗黒印状
享保6年(1721)

老中戸田山城守忠真を通して発行された黒印状で、端午の節句の祝に、仙石信濃守政房より八代将軍徳川吉宗へ帷子と単物を贈られたことに対する礼状。黒印状は、墨色の印肉で押した公文書である。 (翻刻)為端午之祝儀、/帷子単物数之/到来、歓思召候、/於戸田山城守可/申候也、/五月三日 黒印「吉宗」/仙石信濃守とのへ

14.明治初期の製紙会社の文書類
明治時代初期

明治初期に創業した製紙会社、抄紙会社、有恒社、パピールファブリックの販売日記、建築費、外国人との往復文書、製造機械類の記録である。

15.RAG CUTTER(ボロ断裁機図面)
製図:EASTONS & ANDERSON ENGINEERS & co./1874年/縮尺:1/8

抄紙会社創業当時の設備・機械のオリジナル図面7点のうちの1点。明治7年(1874)、抄紙会社の工場起工に合わせて、抄紙機をはじめとする諸機械がイギリスから輸入されたが、当図面は、イギリスのイーストンス&アンダーソン社によって製図された当時のものである。日本の洋紙製造業発祥を伝える貴重な資料の一つで、2007年度産業考古学会から「推薦産業遺産」に認定。

絵画・版画
16.「若一(にゃくいち)王子縁起」絵巻
板谷絵所写/江戸時代

王子権現社(現王子神社)の由来を絵巻物に描いたもので、寛永11年(1634)、三代将軍家光が社殿を造営するのにともない奉納された。林道春(羅山)の撰文、狩野尚信の画、鈴木権兵衛の書で詞書と画の部分から構成されている。原本は万延元年(1860)に焼失しており、この資料は江戸時代後期の模本で、昭和62年(1987)北区の有形文化財に指定された。

17.「製紙勤労之図」絵巻
山本琴谷(やまもときんこく)写/江戸時代 文久年間(1861~64)頃

天保15年(1844)に津和野藩御絵師であった狩野派の画家、岡野洞山によって描かれた「製楮図鑑」(東京・特種東海製紙株式会社蔵)の模本で、原本の最後の部分にある、荷造りした紙を藏に運び込む場面が欠けている。詞書はないが、石州(島根県)における紙漉きの工程が細かい部分まで良く描写されている。山本琴谷(1811~73)は津和野藩士。

18.錦絵「飛鳥園遊覧之図」
橋本周延画/小林鉄次郎発行/明治21年(1888)

明治天皇は明治9年(1876)4月紙幣寮抄紙局(後の印刷局抄紙部)と抄紙会社(後の王子製紙王子工場)へ行幸された。天皇の右下にレンガ造の製紙工場があり、白い煙を上げる煙突が見える。明治期以降に飛鳥山を描いた錦絵等には製紙工場が描かれていることが多い。

19.油絵「三田製紙所全景」
床次正精(とこなみまさよし)画/明治13年(1880)

三田製紙所は鹿児島県人の林徳左衛門(当時米穀取引所頭取)が、明治8年(1875)東京市芝区三田小山町に設立し、地券用紙を製造した。この油絵は、明治13年に真島襄一郎へ工場が譲渡された際に、林と同郷の床次正精(1842~97)に記念として描かせたものである。明治初期の油絵としても評価が高い作品。

20.日本画「和紙を持つ美人」
伊東深水画/昭和28年(1953)

全国和紙振興会が、パルプ半紙の需要の喚起を図り製作した「書道振興運動」ポスターの原画。伊東深水(1898~1972)は、現代風俗を盛り込んだ清新な美人画家として、日本の現代美術に新境地を開いた画家。

紙の博物館 概要

営業期間開館:10:00~17:00 入館は16:30まで
休館日:月 (祝日・振替休日の場合は開館)
休館日:祝日・振替休日直後の平日
休館日:年末年始、臨時休館日
休館日:※リニューアル工事のため2019年9月1日(日)~2020年3月16日(月)は休館
所在地〒114-0002  東京都北区王子1-1-3
03-3916-2320
交通アクセス(1)JR王子駅(南口)から徒歩で5分
(2)都電荒川線飛鳥山停留場から徒歩で3分
(3)南北線西ケ原駅(1番出口)から徒歩で7分
(4)都バス飛鳥山停留所から徒歩で4分
(5)Kバス飛鳥山公園停留所から徒歩で3分((王子・駒込ルート[8][20] ))
公式サイトhttps://papermuseum.jp/ja/

https://xn--btww41d.biz/archives/919
古代オリエント博物館

出典:
紙の博物館|紙専門の総合博物館(東京都北区王子)
紙の博物館|東京都北区
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